フリーランスのSEは、業界で仕事を得るために英語力は不可欠です。というのも、IT技術は日々進歩しており、ライバルと差をつけるためにも海外のサイトから新しい情報をいち早く得ることが欠かせません。
また、マニュアルを読んだだけでは解決できないトラブルも、海外のIT技術者のコミュニティサイトにアクセスすれば、新たな解決法を伝授してもらえることもあります。このようにネット上で情報を得るだけであれば、流暢に英語を話す必要もなく読み書きさえできれば十分と言えるでしょう。
しかしながら、IT用語を駆使したコミュニケーションは平易な日常会話と異なり英語の基本的な語彙しか知らないのでは困難です。基本となる文法はもちろん、海外のIT技術者がこぞってスラングとしてよく使用する専門用語にも精通していなければなりません。
そして、もしも海外のコミュニティで質疑応答をするといった時には、相手側からチャットなどで即答することが求められるため、悠長に辞書を引いている時間はないでしょう。こうしたIT専門家同士のコミュニケーションに使われる英語について教科書や参考書はありません。
IT技術の発達とともに用語も日々変化していくものなので、自分で頻繁に英語のサイトにアクセスしてどんな用語が使用されているか研究する必要があります。国内でフリーランスのSEのコミュニティを作って情報共有する手段はありますが、情報共有はあくまでも小規模で閉鎖的なグループ内に過ぎません。
さもなければ、新しいIT技術について広範に情報共有されてしまい、ライバルにも得になるからです。
このように、フリーランスのSEが新規の情報獲得に必要な英語力を維持するには苦労が尽きないのです。今後、英語力を駆使してコミュニケーションを円滑に行ったり、新規の情報を獲得したりするには、SEとしてどのように英語力を活用していきたいのか、どんな場面で役立てたいのかといった明確な目標を定め、無駄なく効率的に英語を学習する方法を知り実践することが望ましいでしょう。